日本各地、特に関西に甚大な被害を及ぼした台風21号が
富山県内を通過した翌日、9月5日の朝。
昨晩の暴風雨が嘘のような快晴が広がっておりました。
殆ど山へ行く事が出来なかった先月の鬱憤を晴らすには絶好の天気です。
どこに行こうか考えた結果、
上市町にある『中山』を経て『クズバ山』を目指す事に致しました。
しかし、今朝の気象情報によると、その上市町にはまだ大雨警報が発令されたまま。
嫁からも、
「こんな台風がきた間際に山いかんならんけ?頭おかしいんじゃない??」
といった小言が。そこから軽い口論がはじまり、私は逃げるように自宅を飛び出しました。
ただ、嫁の言うこともごもっともなので、
あまり無理をせず道中危険を感じたらすぐさま撤退することにしましょう。
まずは登山口のある馬場島へ向かいます。
馬場島へ向かう県道333号線から。剣岳北方稜線がクッキリ♪
昨晩の暴風により、車道には小枝などが方々に散らばっていたものの、
それ以外は概ね問題も無く、快調に車を走らせていたところ、予期せぬ出来事が私の身に振りかかりました。
ズキューーーンッッ!!!
なんてこった、、
さっそく台風の爪跡が、、、、
今日は登山はやめて、湯の神子温泉ででもしっぽりするか、、、
との考えも頭をよぎりましたが、
ここから登山口までは約2.5km。
ウォーミングアップには丁度よいだろうと徒歩に切り替え前進。
歩く事、25分。中山登山口に到着。
ここからようやく本番開始です!
コース紹介
距離: 15.8 km
累積標高(登り): 1381 m
累積標高(下り): 1390 m
※電柱倒壊による道路寸断につき、登山口2.5km手前よりスタート
登山口より中山
登山口(710m)スタート
さすが人気の山だけあって、道は踏みならされ、とても歩きやすい。
1000m付近から立派な立山杉が現れ始める。
多くの立山杉に出会える山、中山。
どんどん高度をあげるとブナクラ谷の全容がみえてきました。
そしてスタートから小1時間、、、
まずは、中山(1255m)到着です!
ここで一息つき、次はクズバ山へと歩を進めます。
中山からクズバ山へ
中山山頂から100mほど下り、東小糸谷への分岐点があるコルへ。
コルにある標識。
クズバ山方面はなぜか案内がありませんが、南方へ直進します。
ここから先は地獄の急登が待っているとのもっぱらの噂。
気を引き締めて参りましょう!!
最初は緩やかな傾斜ですが、、、
じきに始まるとんでもない急登。
画像では伝えきれませんが、えげつない傾斜が続きます(汗)
両手両足を駆使しなければならない箇所もチラホラ(汗)
掴めるものはなんでも利用し、なり振り構わず進みます。
去年登った剣岳の早月尾根も地獄でしたが、この尾根も勝るとも劣らず。
距離と標高差は比べ物になりませんが、
とかく斜度については、間違いなくこちらの方がえげつない(汗)
地獄の急登と格闘すること、約1時間。
約1620m地点までたどり着くと、ようやく傾斜が緩んできました。
そこからは、キレイに色付いたナナカマドの実に癒されたり、
ブナクラ峠の奥にみえる後立山の稜線を眺めたりと、快適に歩を進めていきましたが、
約1680m地点で道の左側が大きく崩落したデンジャーゾーンがッ!
墜ちたら確実に逝けます。
他に危険なところは、1800m付近に西側斜面が切れ落ちたトラバース地点がありました。
(画像は上部から見たものです)
そんな道中をコルから進む事、1時間半、、、
富山の百山32座目、クズバ山(1876m)山頂に到着です!!!
クズバ山 山頂からの眺め
まずは眼前に鎮座する剣岳が目に飛び込んできます!
南西に目をやれば、立山。
南を向けば、奥大日岳。
北北西には釜谷山と猫又山の姿。
緩やかに伸びる東芦見尾根も美しい、、、
そして北西には赤谷山、白萩山、赤ハゲ白ハゲと続く。
※クリックで動画が再生されます
中山からの展望も素晴らしかったですが、
ここまで足を延ばすと剣岳以北の山々のみならず、
大日連山や立山の姿も眺める事ができ、満足感は倍増です!
この眺めを堪能しながら少し遅めの昼食をとった後、名残惜しくも下山です。
下山開始 コルの分岐から東小糸谷へ
コルからの登りは1時間半ほどだったので、
下りは45分位かと高をくくっていたのですが、
あまりにも傾斜がキツイため、思うようにスピードを上げる事ができず(汗)
結局、1時間余り要してしまいました。
コルの分岐点。
中山方面へ来た道を引き返すのが安パイですが、
周遊ルートも気になるので、東小糸谷方面へ。
こちらは最終的には沢筋になるので、昨晩の雨で増水している恐れも。
状況次第では引き返して、素直に中山経由で戻ることにしましょう。
うっそうとした林の中を進んでいく。
下るにつれ、どんどん沢音が大きくなってきます。
コルから20分ほどで東小糸谷の沢にでました。
増水もしておらず、水も澄んだ色をしています。
昨晩は風は強かったが、降雨は大したこと無かったのかな??
もちろん橋も無事です。
右岸に渡ったあとは涸れた沢道を下り、、、
第二渡渉点で再び左岸へ。
育ってきた流れを脇目にさらに下る。
最後に第三渡渉点を渡ると、
東小糸谷の登山口がある、作業道に出ました。
その後は立山川に架かる橋を渡り、
ダート道を進むと、、
馬場島荘到着です。
ここから更に5分程度で中山登山口に辿りつきました。
本来は登山口に車を停められるので、そこがゴールになるのですが、
今回は道路寸断のため、さらに歩かなければならない(汗)
今朝方の寸断地点。早くも電柱が立て直されていました。
迅速な復旧作業、ご苦労様です。
私は帰宅後、嫁との関係復旧作業に励みたいと思います。
今回のコースタイム
中山登山口<1:00>中山<0:10>コル<1:35>クズバ山
<1:10>コル<0:30>東小糸谷登山口<0:20>中山登山口
※記事の情報は当時のものです。
また、素人投稿の為、内容の正確性は保証出来ません。
登山の際は、最新の確かな情報をご参照下さい。